【大手SIer】システムエンジニアの実態。心得るべき3つのこと

システムエンジニア

大手SIerで働こうと考えている人
「大手SIerに入社してシステムエンジニアになろうと考えているけど、成長できるのか。大手SIerのシステムエンジニアってどんな仕事をするのか。」

こういった疑問にお答えします。

本記事のテーマ

大手SIerで働くシステムエンジニアの実態を私の経験をもとに紹介します!

【結論】何も考えないで業務に没頭していると、なんの取り柄もないエンジニアになります!!

この記事を読むことで、「大手SIerでどう行動すべきか、反面教師としてやるべきこと」がイメージできるのではないかと思います。

記事の信頼性

新卒で大手SIerに入社し、現在までの8年間システムエンジニア(SE)として業務を遂行してきました。自らの実体験および同期、同僚、上司を見てきた経験をもとに記事を作成しています。

では、早速解説していきます!

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大手SIerのシステムエンジニアは、プログラミングをしない

システムエンジニアと聞くと、少しはプログラミングをやるとイメージをする方もいるかも知れませんが、私は新入社員の研修以来、一切コードを書いていません

また私だけではなく、私の部署の人は基本的にプロジェクトでプログラミングをする事はありません。プログラミングが必要な作業・工程については、全てグループ会社の社員にアウトソースします。

では一切、技術的なことをしないかというと、それは「NO!」です。

SIerはシステムインテグレターの略称です。そのため、プログラミングされたアプリケーションやソフトウェアをどのように配置して、動かせば良いのか全体を見た上で、システム全体を作り上げていきます。なので、

・ネットワークの知識
・Linuxの知識

が、必要です。

実際、私が業務で技術的な作業としてよく行っていることは下記の通りです。

<私が業務で実施すること>
  • ネットワークコマンドを用いたトラブルシューティング
  • テスト環境でアプリケーションを動かすため、Linuxコマンドを用いた仮想サーバの構築
  • 仮想サーバ同士を同一ネットワーク内に構築して、動作検証する …etc

プログラミングを身につけて、いずれは独立したいという方は、大手SIerではなく、大手SIerから業務委託を受けている中堅企業に就職・転職した方が良いと思います。

大手SIerのシステムエンジニアは、関係各社の調整役

前述の通り、システムインテグレーターは

  • 自社のサービス
  • 外部パートナー企業のハードウェア・ソフトウェア
  • グループ会社のアプリケーション・ソリューション …etc

といった、それぞれのパーツを1つのシステムとして組み上げ、お客様に納品することが仕事です。

大手SIerとなると、かなり多くのパーツをかき集めて1つのシステムに統合しなければならず、案件の規模が億単位になると、経験上少なくとも5社以上との調整が不可欠です。その全ての調整をシステムエンジニアが担う必要があります。

具体的に、

<SIerのSEの調整役としての主な役割(一部)>
  • 各社から有用な製品・ソリューションの情報収集
  • 見積もりを取得
  • 価格交渉
  • 進捗管理(定例会)
  • 納品対応(検収)
  • 報告書の取りまとめ …etc

といったことを調整役として遂行しなければなりません。

この調整役を担うメリットとして、

・最新技術に関する動向や、最新の製品に関する知識がつくため、勉強になる。
・外部の企業とのコネクションができる。
・それに加えて、コミュニケーションスキルや、リーダーシップは嫌でも身につく。

一方で、デメリットとして

・業務を通して、自分の真の技術力はあまり上がらない ということです。

周りを巻き込んで、物事を達成するという事はやりがいのある一方で、裏を返せば一人でできる事は限りなく少ないという事です。

大手SIerのシステムエンジニアは、業務内容が固定される

大企業病という言葉を聞いたことがある人もいるかと思いますが、大手SIerにいると肌で実感します。

<大企業病の例>
  • 縄張り争いや縦割りの影響で、社内の調整にかなり気を遣う(他部署への調整を「仁義を切る」という言い方をしますw)
  • 部署を異動すると会社が違うような雰囲気
  • 気軽に異動できない。社内公募で異動すると裏切り者扱いされる場合もある …etc

この結果、業務に没頭して気がつくと「5年間同じお客様相手に同じようなシステムを担当してました。」ということも稀ではありません。実際、政府の案件では5年1回でシステム改修が行われるため、10年同じ案件を担当する方もいます。

こうなった後、新たなことに挑戦したいと思っても、

自分のポジションや業務内容が、良い意味でも悪い意味でも固定されてしまい、中々異動できない状況に陥ります

また、「それじゃあ、転職しよう」と思っても担当していたシステムが特殊すぎたり、業務に没頭しすぎていて最新技術の勉強を疎かにしていると転職先すらも見つからないといったことになってしまいます。

そうならないためには、業務+αで自分で勉強しておくことが大事です。私の場合は、

<私が業務+αとして学んでいること>
  • 英語
  • セキュリティの資格
  • クラウドの資格

これらを自分の得意領域にして、自分の市場価値を上げつつ、いつでも転職できるような心構えで仕事に取り組んでいます。

実際、セキュリティとクラウドは今後も成長していく領域で、「年収が高いTOP20のIT資格」ランキングでここ数年は常に上位を維持しているので、おすすめです!

別記事にて、世界でも最も権威のあるセキュリティ資格の一つであるとされているCISSP(認定情報システムセキュリティプロフェッショナル)の平均年収や年収が高い他のIT資格についても少し紹介してます。

まとめ

大手SIerの実態として、私の経験をもとに心得ておくべき3つのことを紹介してきました。

  1. プログラミングをしない
    →独立を目標にしている人は、大手SIerから委託を受けている企業で働くべし
    →一方で、ネットワークのスキルやLinuxの知識は必要
  2. 関係各社の調整役を担う
    →最新の製品知識やコミュニケーション能力が習得でき、外部企業とのコネクションも形成できる
    →一方で、自分自身の技術力は上がらない
  3. 業務内容が固定される
    →良い意味でも悪い意味でもポジションは確立される
    →一方で、新しいことをやりたいと思っても中々抜け出せなくなってしまう
    →抜け出すためには、業務+αのことを学ぶべき

大手SIerに限らず、大手IT企業で働こうとしている方も同様のことが言えるかも知れないので、ご参考になれば幸いです。

 

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